株式会社白藤酒造店

石川県輪島市鳳至町上町24
能登はやさしや「酒」までも。
温かなぬくもりが感じられる、人と人とをつなぐ酒「奥能登の白菊」


ああ、なんて優しい味わいのお酒なんだろう…。「奥能登の白菊」というお酒を飲めば、きっと誰しもがそんなふうに思われるのではないでしょうか。
ある試飲商談会で初めて口にした時、店主もそう思いました。米の心地よい甘みがじんわりと舌に沁み込んでくるような味わいにとても心惹かれ、平成24年(2012年)からお取引を頂くようになりました。
そんな素敵なお酒を醸すのが、石川県輪島市にある白藤酒造店の9代目蔵元杜氏・白藤喜一さん。麹づくりを担当する奥様の暁子さんと二人三脚で、わずか150石(一升瓶換算で約15,000本)余りと少量生産に徹し、大変丁寧な酒造りに熱心に取り組まれています。
廻船問屋として享保7年(1722年)に創業し、質屋を経て江戸時代末期頃より酒造りを始めました。廻船問屋時代の屋号「白壁屋」と重陽の節句の「菊酒」から「白菊」と名付けられ、他の同じ酒名と区別する為に、現在は「奥能登の白菊」が正式な商標です。

およそ300年もの長きにわたる歴史を刻む白藤酒造店を悪夢が襲ったのは、喜一さんが杜氏に就任した翌年、平成19年(2007年)3月25日に発生した能登半島地震です。
蔵のある輪島市は震度6強という激しい揺れに見舞われ、蔵の建物は一部を残してほぼ全壊、仕込んでいたお酒も逸失する大変な被害に遭われたのです。
絶望の淵に立たされ廃業の二文字が頭をよぎるなか、再び彼は家族とともに立ち上がり、酒蔵再建のロードマップを一から描き始めます。県内同業他社の支援やアドバイスもあって、コンパクトながら冷蔵設備を整えた新蔵が完成し、それが酒質の更なる向上につながり、ここ数年は能登でも指折りの注目人気酒として存在感を高めつつあります。
再建にあたっては、能登復興に少しでも役立つよう、石川県の木にも指定されている地元特産のアテ(ヒノキアスナロ)材を使用するなど、人と人の縁を大切にし、能登に生きる酒蔵・白藤酒造店ならではの心温まるお話に胸を打たれました。
そんな優しいお人柄が滲む白藤さんが醸す酒だからこそ、飲み手を潤してくれるような味わいが「奥能登の白菊」という酒から感じ取ることができるのだと思います。
この酒で、ぜひ能登のやさしさに触れてみてください。





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