「四海皆兄弟」友を愛し相睦み肝胆相照らす縁（えにし）の酒　「愛友」

茨城県の東南部、わが国第二の面積を持つ湖霞ヶ浦と北浦そして常陸利根川に育まれ、水の恵み豊かな水郷潮来にある鹿島神宮の御神酒蔵・愛友酒造は、文化元年（1804年）創業と約210年以上の長い歴史を持つ造り酒屋です。
もともとは江戸時代から「糀友(こうとも)」の屋号で親しまれた糀屋であり、糀づくりで培った技をもとに、初代兼平常七氏によって創業されました。
アヤメ咲く水郷潮来は茨城県有数の観光地ということもあり、蔵見学の可能な酒蔵として観光客にも親しまれる県東部の鹿行（ろっこう）地方唯一の蔵元です。

地域に親しまれてきた小さな酒蔵にも変革の波が訪れたようです。
平成27年（2015年）に8代目当主に蔵元令嬢の兼平理香子さんが就任。その数年前には南部杜氏の多田一郎さんが蔵入りされ、蔵は新たな時代へと動き始めました。

酒造好適米の元祖とも言える「雄町」に思い入れのあった理香子さんが、どうしても造って欲しいと杜氏に頼み込んで誕生した「愛友・純米大吟醸　備前雄町」が蔵にビッグニュースをもたらします。
全国新酒鑑評会と双璧をなす日本最大級の市販酒のコンテスト「SAKE COMPETITION 2016」の純米大吟醸部門において、錚々たる有名銘柄を尻目にいきなり第1位の栄冠に輝き、茨城旋風を巻き起こした筆頭格として一躍注目を集めることになったのです。

新たな一歩を踏み出したばかりの愛友酒造が今後どのように変貌していくのか、これからの歩みに注目が集まる期待の酒蔵です。